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遺言書における付言事項の書き方や内容とは?
付言事項とは、法律で定められていないことを遺言でする事項のことです。法律で定められていないので法的な効力はありません。
付言事項の内容ですが、相続の割合を決めた理由を自分の想いと共に伝えたり、家族に対する感謝の気持ちやお葬式の方法などを伝えたりします。特に紛争を避けるために遺留分や配偶者居住権などに配慮した想いを伝えるときなど相続内容について関係者に理解と納得を得ることに有効です。
相続においては、さまざまな家族の関係や状況などから相続財産や祭祀の承継等について完全な法定相続通りの相続を実現することはとても難しいことです。
ですから付言事項を記載することによって相続開始後の無用な相続トラブルをできるだけ回避する必要があります。
葬儀や埋葬の方式を付言として残す場合には注意が必要です。相続人が遺言者の死後、すぐに遺言を発見してもらって内容を確認できるとは限りません。自筆証書遺言の場合では、封印された遺言書を確認するには、勝手に開封することができないルールになっていて、家庭裁判所の検認が必要になります。検認の手続きですが、家庭裁判所への検認請求の申立て後、約1カ月ほどで検認の期日通知が送られてきます。そうなのです。お葬式には間に合わないのです。自筆証書遺言の自筆証書遺言保管制度を利用して法務局に保管されていた場合は検認の手続きは不要です。ですが法務局に保管されている遺言の内容を確認するには事前に法務局に予約をして各種手続きを行わなくてはなりません。
遺言者の死後においてはお葬式の準備などで忙しいために葬儀の後に遺言書を確認しようと思われる相続人もいらっしゃると思います。または、四十九日が終わってから遺言書を確認したってことも十分にありえると思います。そのようなことから葬儀埋葬について希望を残す場合には、遺言書とは別に伝える手段をとることも選択肢の一つと考えます。遺言書以外でも、エンディングノートなどに希望する葬儀のやり方を記載し、家族に存在を伝えておくことも有用であると考えます。
なぜなら付言事項には法的効力がありませんので、遺言書とは別の方式で伝えることは問題ありません。
葬儀や納骨などの希望を家族に伝えることは、自身の死後に実行する家族が親戚などからいろいろと口出しされたりしないためにも必要です。
遺言書を作成するときには、ご自身が築いてきた財産を誰に、どのように遺産分割するかを緊張しながら執筆しますが付言事項についてはその理由であったり、これまで一緒に人生を過ごした家族に感謝の気持ちを伝えたりします。
遺言の内容についてはだれに、なにを、経緯と気持ちが基準となります。付言事項においてはなぜそのような遺言を残したという理由が重要になります。
ところで、今まで一緒に過ごした家族に対して最後に伝える気持ちを文字で表すって、普段の生活ではなかなかできていないことではないでしょうか?でも本当は、生きているうちに言葉で直接、伝えておくべきだと私は思っています。
感謝の気持ちは、受ける人よりも伝える側によい影響があると伺ったことがあります。例えば免疫力や痛みへの耐性が高まる、生きがいを感じやすい、親切で寛大になるなどの研究結果があるそうです。
またビジネスマナーにおいても感謝の気持ちを伝えるときには笑顔で相手の目を見て伝えましょうと習ったりします。特にありがとうと言う言葉は、「すぐに伝える」「出し惜しみしない」「多少しつこくてもいい」というこの3つがポイントなのだそうです。
感謝の気持ちを伝えるには、「素直な心」と「謙虚な姿勢」がとても大事であると思っています。
ぜひとも感謝の気持ちを伝える上手な方法を習得し、日頃から家族に感謝の気持ちを伝え、ポジティブに、健康で最期まで過ごしたいですね。
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