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相続財産の調査と相場
まず、相続財産の調査の前に相続財産の相場はどれぐらいなのかを調べてみました。
MUFGが2020年に発表した退職前後世代が経験した資産承継に関する実態調査によると親から相続した財産の全国での平均は3,273万円、中央値は1,600万円だそうです。相続財産の内容については現預金が約38%、不動産が約48%だそうです。
相続財産の調査とは、被相続人の財産をすべて調査し、財産額を適正に確定させることを言います。
財産には経済的にプラスとなる積極財産との経済的にマイナスとなる消極財産があります。
また財産調査を全て終わらせないと、後の相続手続きを進めることができません。遺産分割協議や相続放棄の検討においてとても重要な作業となります。
相続財産は不動産や金融資産のことをいいますが以下のようなものがあります。
主なプラスの財産
不動産
市町村から毎年4月頃に郵送されている「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)納税通知書」で確認します。無ければ「名寄帳交付等申請書」を利用します。共有の場合、共有者が固定資産税を支払っているケースは分からないので注意が必要です。
預貯金
通帳等を確認します。ネット銀行には注意が必要です。信用金庫、信用組合等の場合、出資金の払い戻し手続きも必要です。
有価証券(株式、国債、社債、投資信託など)
どの銀行や証券会社等で口座を持っていたかを確認することが必要です。
証券会社から届いている取引報告書などの郵便物やメールなどを確認します。
ネット証券は実店舗を持たないため手続きをインターネット上で行わなければならないため注意が必要です。
自動車、バイク等
自動車、バイク等は動産に分類され相続人が相続すべき財産です。
速やかに詳細な情報を確認し、ローンやリース等の状況を確認しましょう。
生命保険金
生命保険の受取金は民法上相続財産ではないが、相続税の対象となるため調査必要です。
クレジットカードに付帯した死亡保険もあります。
無形財産(特許権、著作権、商標権など)
主なマイナスの財産
借入金、ローン、保証債務
未納の公租公課(税金、社会保険料など)
商売における買掛金、未払金など
損害賠償債務など
遺産分割の対象は経済的価値のある積極財産のことを指します。
マイナスの財産は遺産分割の対象ではありませんが相続においては把握しておくことが重要です。
なぜなら相続の対象は「被相続人の財産に属した一切の権利義務」です。
単にプラスの財産だけでなく負債などのマイナスの財産も権利義務として相続されてしまいます。
まとめ
相続財産の調査は漏れなく調査をする必要があり、手間と時間がかかる非常に地道な作業となります。
相続人の方の日常の生活もありますのでなかなか作業が進まないことあります。
金融資産や不動産の調査では経済的価値の大小に関わらずひとつひとつの手間と時間はほぼ同じです。
もしかしたら他の相続人はその苦労を知ろうともしないかもしれせん。
しかしながら相続人全員の理解と納得と協力を得るためには必要不可欠な作業となります。
相続財産の調査を終えたら財産目録を作成しましょう。
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