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遺言書(自筆証書遺言、公正証書遺言)を訂正したい、どうやって訂正するの?
自筆証書遺言の場合
遺言書が間違っている場合、訂正をすることができます。ただし、訂正する際には、必ず守るべき要件が民法で定められていますから、注意が必要です。
その要件(民法968条)とは、①遺言者が②その場所を指示し③これを変更した旨を付記して④特にこれに「署名」しかつ、「その変更の場所に印」を押さなければ、その効力を生じないというものです。
訂正がルールに従っていないときには、遺言の訂正は無効となってしまう恐れがあります。その結果、修正や加筆がなかったことになるため、「誤りや漏れがあるままの遺言」が、法的に有効になってしまいます。ですから遺言書の訂正を行う場合にはルールを把握した上で慎重に行うということが重要です。
自筆証書遺言は2020年7月から、パソコンなどで作成した財産目録や、不動産登記簿や通帳コピーなど既存の資料を利用できるようになりました。パソコンなどで作成した財産目録にも、訂正が必要な場合は、本文の訂正と同じ方法で行う必要があります。訂正方法がルールに従っていなければ、遺言書本文と同様、財産目録の訂正が無効になってしまいます。
自筆証書遺言の訂正は、いずれにしても誤りや漏れのリスクがあります。遺言書の内容を変更したい場合には、できる限り新たに遺言書を作成する方がベターだと思います。
撤回するには遺言者が新たに遺言書を作成し、その遺言書の中で前の遺言のすべてまたは撤回したい部分を「撤回する」と明記します。または、前の遺言書を破棄し、新たに遺言書を作成する方法もあります。
公正証書遺言の場合
すでに公証役場に保管されている公正証書遺言の内容を訂正したり、撤回したりする場合、公証人役場に対する撤回の申述または新規で遺言書を作成する方法があります。
撤回の申述の場合は、発行から3ヵ月以内の印鑑証明や印鑑を持参して、公証人と立会人2名以上が同席のもと、前回の遺言書の内容を撤回する旨を伝えて署名捺印する必要があります。
手数料は11,000円かかります。また、手続きには発行から3ヵ月以内の印鑑証明と実印が必要です。撤回後は遺言書がない状態となります。
その際には公正証書遺言の手続きと同様の要件ものとに作成していくこととなります。
新たな公正証書遺言書の中に作成年月日を記載し、前回作成した年月日とその遺言書の内容を撤回する旨を記すことで遺言書の内容を変更することができます。
まとめ
遺言書は、月日が経つとともに遺言者の生活環境や家族の年齢構成に変化が生じますので、訂正をしたい、撤回したいという要望はあって当然だと思います。
そのタイミングで改めて遺言書に内容を向き合っていただけるとよりご自身およびご家族に最適な遺言書が作成されることと思います。
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